EV(電気自動車)って結局オトクなの??
投稿日: 2024/10/29 最終更新日: 2024/10/30
みなさんこんにちは!
今回は、ガソリン車と電気自動車の維持費の比較「実際のところ、電気自動車はガソリン車よりも得なのか?」というお話しです。
米国は州によってガソリン価格はかなり差がありますが、他州よりも高めのカリフォルニア州でも最近は1ガロン(約3.8L)あたり$4.5前後で推移しています (下のグラフを参照)ので、高騰していた$6前後の2年前ほどよりはかなり安くなっていますが、それでも家計にとってはガソリン価格は気になるポイントの一つですよね。
ということで、ガソリンVS電気で比べてみたらどうなのかを調べてみました!
まずはガソリン車と電気自動車の燃費(電費) が1年間でどのくらい違うのかをみてみます。どちらも平均的な車として計算しています。
・ガソリン車の燃費 (MPG)
平均値であるガソリン車の燃費 25マイル/ガロンとして、1年間の走行距離を1万マイルとした場合、10000マイル÷25(MPG)=400ガロン(1年間に使用するガソリン量)
ガソリン1ガロンあたりの価格を$4.5として $4.5×400ガロン = $1,800(1年間のガソリン代)
・電気自動車の燃費 (電費)
一般的な電気自動車は100マイル走るのに大体30kWhを消費します。給電する時間帯により電気代の差はありますが、米国の平均的な電気代は$0.39/kWhのようですので、これを元に計算します。1年間の走行距離をガソリン車と同じ1万マイルとした場合、10000÷100マイル×30kWh=3000kWh(1年間に使用する電気の量)
電気1kWhあたり$0.39として $0.39×3000kWh = $1,170(1年間の電気代)
わーやっぱり電気自動車の方がお金かからないんですね!と思った方、結論を出すのはもう少しお待ちください。
車の維持コストには、ガソリン代や電気代のほか、毎年の Registration Fee や自動車保険費用、オイル交換やタイヤ交換などのメンテナンス費用もかかります。これらも比較してみましょう。
Registration Feeは新車時の車両価格が高いほど高くなりますので、新車で$40000前後の同じような価格帯のLexus IS 350とTesla Model 3 の概算を見てみます。
-Lexus IS : $600-$700
-Tesla Model 3 : $900-$1,000
毎年少しづつ下がるとはいえ、電気自動車はガソリン車よりも割高なFee設定となっています。
なぜ電気自動車の方が高いのかと言うと、ガソリンの価格にはFederalやStateのTaxが含まれているので、私たちは給油するたび税金を支払っていることになります。対して、電気自動車オーナーからはこれらの税収を上げられないために、それを補う目的でRegistration Feeが高い設定になっていると言われています。
自動車保険についてはあくまで平均値となりますが以下の通りです(カリフォルニア州)。
-Lexus IS : $3,110
-Tesla Model 3 : $2,954
MSRP(メーカー希望小売価格)が同じではないので単純比較はできませんが、保険料に関してはほぼ同等のようです。
続きましてはメンテナンス費用です。
ガソリン車はエンジンオイル交換などが定期的に必要になりますが、電気自動車にはエンジンがありませんのでこの費用はかかりません。
その代わり、バッテリーをたくさん積んでいて車重が重い電気自動車のデメリットとしては、タイヤがよく減ると言うところでしょうか。普通の車のタイヤは3-5年ほどは持つと言われていますが、電気自動車は半分くらいの期間で交換が必要になることが多いと言われています。
具体的な数値化は難しいのですが、上記も鑑みてどちらの場合も1年間で計算すると$400-$500の維持コストがかかりますので、車が比較的新しいうちはメンテナンス費用はそれほど変わらない、と言ったところでしょうか。ただし、電気自動車よりも消耗部品の多いガソリン車は、年数や走行距離を重ねるごとにメンテナンスコストは高くなっていく傾向にあります。
また、電気自動車は家のガレージで高速充電できるようにするにはホームチャージャーの設置が必要になります。この初期投資コストはおよそ$2,000ほどです。
まとめると、
・燃料費は電気自動車の方がかからない
・Registration Feeはガソリン車の方が安い
・メンテナンス費用は新車から数年程度は同等レベル
・保険料は同等
・電気自動車は初期投資費用がかかる場合がある
【結論】
→数年程度ではあまり差が出ないが、年間走行距離が多い場合や長期スパンで見れば電気代やメンテナンス費用が安い電気自動車に軍配が上がる
2-3年の短期使用ならガソリン車やハイブリッド車でよく、長期保有が前提なら電気自動車も検討すべき、と言ったところでしょうか。ただし、米国、特にカリフォルニア州では物価や法律がよく変わりますので、それらも考慮に入れた車選びをされることをおすすめいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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